ど~ん!
寿恵廣錦!
私は最初、読めませんでした(笑)
(すえひろにしき、と読みます)
というわけで、いざ大阪らんちゅう!豊中養魚!(2)関西ズンドコ金魚旅の続き。
豊中養魚さんを出て、
@まつやまとkiyosi君(高校の後輩、金魚興味ナシ)は、
車中にて協議。
kiyosi君曰く、まだ夕食まで時間があるので、
兵庫方面に行っても間が持たない。
もう1軒ぐらい回りましょうよ・・・
そこで思いついたのが、
大阪市の野江にある
@まつやま、2回目の訪問です。
といっても、前に行ったのは金魚飼育を
始めて半年経ってない09年秋。
関西で初めて足を運んだお店が
GREENさんでした。
・・・今考えてみると、
かなりマニアックなチョイスですよね(笑)
@まつやまがネットで活動を始めたばかりで、
SNSで先輩から教えてもらいました。
しかし、ネコに小判、ブタに真珠とはこのこと(笑)
当時、ブリストル朱文金すらほぼ見たことがないのに、
寿恵廣錦を見に行ったわけですからねぇ≧∇≦
これは私にとって貴重な写真。
前回訪問時、まともに撮れてた写真は数枚しかなく(´;ω;`)
どれもこれもピントが甘くて…
お見せ出来る当時の写真はコレぐらいなんです。
コンデジで必死に撮ったなぁ(´-ω-`)
いざ約3年ぶりの訪問です。
「この車じゃ、こんな(鉄道)高架はくぐれませんよ!ヽ(`Д´)ノ」
「遠回りにもほどがあるじゃねーか!ヽ(`Д´)ノ」
相変わらず車中でワーワー言いながら、
GREENさんに到着。
店主さんにご挨拶させていただき、
まずは店舗の横の「育成部屋」を
案内していただきました。
(デカイ男が2人もお店に居ると邪魔なので一時退避させられた、とも言うw)
ここは部屋全体が暖かい。
おぉヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
まだ針仔・・・よりは大きいかな?
寿恵廣ベイビーたちがいました。
kiyosi君はお約束の初心者ボケである
「これメダカ?」を華麗にやらかしてくれましたw
まーしかし、
このベイビーがたかが数ヶ月で
こんなになるとは、フツーは考えにくいですわね。
3センチぐらいかな~
尻尾がなんとも可愛らしい、ミニ寿恵廣錦状態w
さらに数ヵ月先輩の水槽。
こうなると、もう立派に寿恵廣錦=ブリストル朱文金ですねぇ。
写真右の仔なんか、いかにもヤンチャで元気そうな仔ヽ(´ー`)ノ
金魚の世界で言えば明け二歳なのでしょうが、
夏か秋に生まれた仔たちだと思います。
この体高、スゴイっす。
トラハゲ大好物な@まつやまはテンションアップ!≧∇≦
お店に戻って店主さんにいろいろお話を聞きながら、
写真を撮っていきました。
kiyosi君の前にあるのがメーン水槽。
お店に入って手前の部屋は水槽に囲まれています。
右手奥に細長い部屋がありまして、
ここも左右2~3段の水槽(と舟)が並んでいます。
まず驚いたのがこの仔たち。
水槽のコケでうまく撮れなかったのですが、
去年10月に生まれた仔なんだそうです!(´゚ω゚`ノ)ノ
確かにまだ、幼さの面影こそありますが、
なかなかのサイズ!
メーン水槽の仔はいずれもお見事ヽ(´ー`)ノ
和金体型なのにこんなにゴージャスなのは、
ブリストルならでは、って感じですね~
常にこっちの様子を伺ってるような(笑)
好奇心の強そうな仔が多かったですヽ(´ー`)ノ
さて。
寿恵廣錦について。
店主さんの説明を@まつやまなりにまとめてみます。
寿恵廣錦とは、
GREENの店主さんが6年ほど前に、
(ブリストルのブームに火がつく初期、でしょうか)
ブリストル朱文金を入手し、
手元の3尾から累代飼育繁殖しているもの。
なので「寿恵廣錦とは?」の問いに、
店主さんが「すなわち、ブリストル朱文金ですよ」とお答えになったのも、
ナットクです。
血筋というか、魚種は純系のブリストル朱文金ヽ(´ー`)ノ
ただし、寿恵廣錦は「日本人の美的感覚に合うよう」(店主さん)に、
ブリストルの特徴であるハートの尾を、
扇(おうぎ、または銀杏の葉)のように固定することを
目指していてる・・・のだそうです(´゚ω゚`ノ)ノ
扇の形だけでなく、ギャザー(しわ)も上下対照に
入るのをヨシとします(゚Д゚;)
(難しそうだ・・・)
ちなみにブリストル朱文金のイギリスでの規定では、
尾ビレのしわは良くないとされてるそうですが、
@まつやまは個人的にシワ、好きデスね!
ピ~ンと張ったハート型の尾もキレイだと思いますが、
大きい金魚の尾にフリルのような尾がついてる姿は、
ゴージャスな感じがしますもん(^^)
さらに体高があり、
太く、優雅な金魚に・・・というのが理想だそうで、
今は特に体色・・・例えば錦鯉のような美しい色が
出ないか試行錯誤中、とのこと。
個人的には鮒色の寿恵廣錦が好きかなーヽ(´ー`)ノ
なんとなく和風な侘び寂び・・・趣がないですか?
寿恵廣錦の世界では鉄扇(てっせん)と呼ぶそうです。
そもそも朱文金は初代・秋山吉五郎氏(1868-1929年)が
1902年に作出した比較的新しい魚種。
それがイギリス西部のブリストル地方に渡り、
1934年から愛好家によって飼育され始めます。
現地の愛好会も当初は吹流し尾をヨシとしていたようですが、
1979年には愛好会の規定が改定され、
現在のハート型を標準としたようです。
この40年強の間に尾を強調するためか、
蝶尾が交配された、と言われてるようです。
なので寿恵廣錦とは、
日英同盟が締結された年に生まれた朱文金が
イギリスに渡り、
第二次世界大戦前夜からサッチャー首相誕生の間に
ハート尾に改良されたものが、2005年ごろ日本に里帰り。
それをさらに日本人向けにしていこうという
なんとも壮大な歴史ロマンを背負った金魚・・・
って感じがしますヽ(´ー`)ノ
ただ、やはりそこはブリストル朱文金。
店主さんによると、
春に仔を採ると、水温が高くなる時期だけに、
春~夏で尾が成長しすぎて
型が崩れやすくなるため、
秋~冬に繁殖させるのが良いとか∑( ̄□ ̄;)
さすが寒いところの金魚デスねー!
(ブリストル地方は北緯51度台。樺太ぐらい?)
ほかにもキレイで立派な尾を作るためには、
水深のある程度ある器で飼うのが良く、
それほど大きくない水槽で飼育してもOK。
その辺は日本の住宅事情にマッチしてますし、
横見が美しい金魚ですから、ちょうど良いですよねヽ(´ー`)ノ
ゴージャスな色、尾・・・ウットリしちゃいますね~ヽ(´ー`)ノ
この他、店主さんはいろいろと、
良い寿恵廣錦を育てるうえでの注意点や、
魅力などを熱く語ってくださったのですが、
際限がないので(笑)
割愛させていただきます。
本当に熱心にご説明いただいたので、
帰りの車の中でkiyosi君が
「スゲーっすね!アツイっすね!」と
言ってたぐらいですヽ(´ー`)ノ
そうそう。
寿恵廣錦ファンがつくる、
寿恵廣会というのが、あるそうで。
会員さんが来店されてたんですね。
その方に寿恵廣錦の魅力は?と
尋ねると、
「難しいところ!」と
笑顔で即答されてたのが印象的でした(゚Д゚;)
寿恵廣錦の会員さんらによる、
品評会の出展魚をお店のパソコンでも
見せてもらったのですが、
どの仔も思わずのけぞるような、
素晴らしい金魚ばかり。
それでもその会員さんによると、
「ある日突然尾がヨレたり、思い通りにはなかなか・・・」
理想の形の追求は、どの魚種でも
やはり並大抵ではない、ってことなんでしょう。
店内で美人さん(店員さん?)が熱心に撮影されてた、
若い寿恵廣錦がコレ。
店主さん曰く、「現時点ではとても良い形」。
確かに尾は銀杏の葉だ!
これを維持するのが難しいんでしょうねぇ(゚Д゚;)
さて、GREENさんといえば、
寿恵廣錦なのですが、他の金魚もいましたよ~ヽ(´ー`)ノ
中国系の桜錦&江戸錦。
ライオンヘッド的な頭がカワイイw
これは獅子頭琉金!(´゚ω゚`ノ)ノ
と思ったら、ショートボディのオランダなんだそうです。
うーん、オランダが琉金から派生した魚種という説は、
こういう仔を見ると正しかったのかなーと思ったり。
この仔も同じくオランダ!
とはいえ、やはり琉金っぽいっすよねヽ(´ー`)ノ
ラストは、@まつやまらしく、
1億2700万人の琉金ファンのために、
ご立派なボディの琉金ショートテールを掲載ヽ(´ー`)ノ
威風堂々な感じでしたよ~
改めて思うのですが。
GREENさん、そして寿恵廣会の皆さんが
挑戦しているのは、
良い金魚を作る、ということだけに留まらず、
新しい美のジャンルを作ることでもあるわけで・・・。
かなり難易度が高い作業だろうな、と。
金魚に限らず、価値観の創造というのは、
とても難しいことですよね。
例えば、らんちゅうでも、
「これを美しいとする」という価値観が創られた当初は、
万人が賛同したわけでは無かったと思うんです。
でも、その価値観を持った人たちが、
美しい金魚をいっぱい作ったからこそ、
らんちゅうの基準が定着していき、
日本らんちゅう協会のような巨大組織になったんだろうと。
寿恵廣錦の歴史はまだ始まったばかりですが、
私のような素人が見ても、
「こりゃキレイだ」と思える金魚が、
GREENさんにはいっぱい居ました。
こんなキレイな金魚が、
どんどん世に出れば、
寿恵廣錦の価値観=基準も広がり、定着し、
いつかは日本を代表する和金体型の
ゴージャスな金魚になるのでは、と。
想像すると楽しいッスヽ(´ー`)ノ
末永く頑張ってください!
(ダジャレではないw)
旅レポートは続きます。
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