いざ大阪らんちゅう!豊中養魚!(2)関西ズンドコ金魚旅

 

体調不良がようやく戻りつつある@まつやまです。
インフルエンザ(B型)だった下の娘も
明日から登校。
ご心配いただきましたが、大丈夫ですヽ(´ー`)ノ

 

今日は久々に「金魚でお出かけ」が無い休日。自宅で養生してましたw
金魚のオフシーズンのはずが、
ブログに書くネタはたまり続けてる感じで、
どうしたもんかなぁーと(笑)

では、いきなりディープ大阪!(1)関西ズンドコ金魚旅の続きです!

 

というか、前回のエントリーでは、
敢えてお店の名前を伏せてみたのですが…
このブログの読者の方は、
ホンマすごい人ばっかりやで!ヽ(´ー`)ノ
アップインチキ関西弁w)

 

お店の外観と金魚の遠景だけで、
何人も( ゚д゚)ビンゴー!
 

「金魚ビギナーですが、何か?」は、
こんなディープな読者さんに支えられてます~m(__)m
 

今回の旅で、まず行ったのは大阪府豊中市の
豊中養魚さん
「大阪らんちゅう」で有名なお店。

 
大阪で大阪らんちゅうを本格的にやられてるお店は、
ほぼここだけという話をネットで見て、
ぜひ、行ってみたかったんですヽ(´ー`)ノ

 

というのも、大阪らんちゅうって、
見る機会がすごく少ないから、
見かけても「珍しいなぁ!」とは思うものの、
そこで思考が止まっちゃうんです。

「ココがキレイ」とか「ココが魅力!」とか、
正直ピンと来てなくて・・・

 

一方、大阪らんちゅうの歴史的経緯には
興味がありまして(゚Д゚;)

 

@まつやまが理解してる範囲の
大阪らんちゅうの来歴は・・・

 

▼恐らく日本でもっとも古くから存在する「らんちゅう」
▼江戸中期から大阪を中心に広く飼われていた
▼浮世絵などに登場しているらんちゅうは大阪らんちゅうが多い?
▼1862年には品評会が開かれてたと「金魚養玩草」に記述がある
▼体型だけでなく、模様も細かい規定があった
▼大阪の旦那衆の中には専属のらんちゅう師を雇うケースもあった
▼戦後、いったん絶滅したと言われている
▼詳細な図版や写真が残ってない
▼絶滅直後から個人レベルで復活への模索がスタート
 

大阪の個人宅の池で、
絶滅したとされていた大阪らんちゅう2尾が「発見」され、
復活中の血筋に加えられた・・・
というエピソードもあるそうで∑( ̄□ ̄;)

※『金魚三昧』1、2号及び『金魚と日本人』等を参考

 

 

超メジャー魚種から、短期間で超マイナーになり、
近年ふたたび、メジャー魚種に返り咲くべく
努力されてる方たちがいる金魚・・・
って感じでしょうか(。・ε・。) 
かなりドラマチックというか、
ダイナミックな歴史を持った魚なんですね~(;・∀・)

 

 

大阪らんちゅうの専門店(?)に行けば、
@まつやまも、魅力の一端を知ることができるかな?
というのが、今回の訪問動機。

 

さて、その豊中養魚さん。
お店に足を踏み入れた瞬間、
「キタ━━━━━━\(T▽T)/━━━━━━ !!!!!」って感じしたw

足の踏み場も無い水槽。
デブの@まつやまは、横歩きじゃないとどこへも行けない。
これはマニアな感じですよぉぉぉ(  ̄ー ̄)
良い味が出てます!

玄関で靴を脱ごうとしたら、
「土足で!そのまま入ってや!」と店主さん。
IMGP6799

 

 

お店に入ってすぐの水槽には、
更紗琉金がちょこんと居て、
「いらっしゃ~い」って感じで出迎えてくれました(笑)
IMGP6801

 

全国1億2700万人の琉金ファンには
申し訳ないのですが、豊中養魚さんで
琉金はこの時、この仔だけでした(´;ω;`)

 

一角には「虫コーナー」があり、
クワガタなどの標本もありました。
豊中養魚さんはそもそも、
昆虫販売店「ロタン」だったそうで、
現在も昆虫部門の名称として看板が店頭にありました。
IMGP6786

 

 

「遠いところ来てくれて申し訳ないんやけど・・・」
今は小ぶりな明け二歳(になったばかり)の仔しか
店頭にはいないそうです。

ブリードされているご自宅には、
親魚がいるそうですが・・・

 

いえいえ、問題ありません。
まずは見せていただきましょう。

 
店主さん、手早く洗面器を手に取り、
ササッと掬ってくれました。

 

いざ!大阪らんちゅうとご対面~ヽ(´ー`)ノ
IMGP6714

 

 

 
よーく見ると花房も見えるかな、と
思ったのですが肉眼ではよく分かりませんでした(´;ω;`)
写真では中央の更紗の仔で
かろうじて見えるかな~って感じ。
IMGP6710

 

 

チビサイズなので、
なかなか単体アップでの撮影は難しくて…
写真は失敗気味でしたが、
かろうじてこの仔は、
花房らしきものがちゃんと確認できました。
IMGP2782-001

 

 

ぱっと見た感じ、
とても上品な金魚だな、と思いました。

浮世絵に出てくる金魚や、
和服などの「金魚柄」のモチーフになったのは、
こういう仔たちだったのかな、と思ったり。
IMGP2783-001

 

 

一方・・・正直なところ、
ちょっと「頼りな気」な感じもしました(;・∀・)
カワイイんだけど、尾筒の細い仔が多く、
尾だけが強調されたように見える・・・
IMGP6733

 

 

金魚ビギナーの特権として、
「訊きにくいことも訊ける」というのがありまして(笑)
思い切って店主さんに、
「尾筒が細くないですか?」とぶつけてみました。
気分を害さなきゃいいな、と思いつつ・・・(;・∀・)

 

すると店主さん、逆に我が意を得たりとばかりに、
「そうです!そういう仔を残しとるからね」と笑顔。

 

大阪らんちゅうでも、
尾筒は太い方が良いという人は居るそうです。
しかし店主さんは言います。
「尾筒が細い方が、
平付けの三尾が映えるでしょう?」

 

確かに!!∑( ̄□ ̄;)
@まつやま、かなり目から鱗でした。

 

例えば次の写真。
三角形の尾にだけ色が入ってて目立つうえ、
尾筒が細いのでさらに強調されて見えます∑( ̄□ ̄;)
IMGP6738

 

 

らんちゅうといえば、太い尾筒。
@まつやまもいつの間にか、
「金魚の尾筒は太くなきゃ」という考えが刷り込まれてます。

しかしそれはあくまで現代の「らんちゅう」の審美眼や品評会規定。

 

私も金魚は尾筒が太い方が、
力強くて好きです。
でも、細い金魚が居ても良いし、
それに魅力がないかといえば、そんなことはない!
と豊中養魚さんの金魚を見て思いました。

 

そうですよね。
浮世絵の金魚の多くは嫋(たお)やかで、
尾筒は細く描かれてる。

それが美しいと、江戸時代の人は思ったわけで、
すべての魚種、すべての金魚に
「太い尾筒」を上とする価値観を
当てはめる必要はないわけです。

 

 

あくまで個人の好みやけど、と店主さんは断ったうえで、
「大阪らんちゅうはそれで良い、と思うんですわ」

 

深い!

店構えだけでなく、
魚種も、そして店主さんの考えも
かーなりディープだwwww

 

ちなみに店主さんは、
約12年前からお店を構え、
6年前から大阪らんちゅうにハマりこんだそうです。

 
アマチュア時代には協会系らんちゅうにも
ガッツリはまり込み、
大阪の錦蘭会(分裂前)で活躍されていた事が、
お店の壁に飾られた数々の賞状からも分かります。

 
「尾筒の太い世界」で実績を残した人の言葉だけに説得力があり、
金魚の世界の奥深さに触れたような気分になりましたヽ(´ー`)ノ

 

 

ちなみに@まつやまが気に入った、大阪らんちゅうはこの仔。
パンダっぽい体色で、尾の根元から
色が入ってるのがカワイイな、と(笑)
いずれ褪色しちゃうんでしょうけど・・・
IMGP6746

 

 

 

そうそう、褪色といえば。
隣の舟も大阪らんちゅうの明け二歳だったのですが、
まだ未褪色の仔が多かったんです。

こちらはずっと室内飼育で、写真の仔たちは池育ち。
「ちょっとした環境差で褪色の早さが変わる」のも、
大阪らんちゅうの特徴なんだそうです。

 

@まつやまが「(褪色の個体差が大きいのは)土佐錦魚からの影響ですかね?」と
中途半端な知識で感想を述べると、
店主さんはすかさず
「それ、逆やねw」と指摘されました。

 

そうでした(;・∀・)

土佐錦魚の作出に大阪らんちゅうが使われてる…
という説が強いんでしたm(__)m

知ったかぶりはイカンですね・・・

 

 

最後に大阪らんちゅうの魅力を
尋ねてみました。
すると、ちょっと意外な言葉が返ってきました。

「すごく人に懐くし、
丈夫で飼いやすいとこやね

 

古来からの大阪らんちゅうの血が一部流れてるとはいえ、
近年復活させた「新しい金魚」だけに、
丈夫なんだろう、とのこと。

 

・・・@まつやまの持ってたイメージと全然違う(笑)

 

 

写真の舟では、協会系らんちゅう&ピンポンパールと一緒に
大阪らんちゅうも元気に泳いでました。
大胆な混泳ですが、全然OKなんだそうです∑( ̄□ ̄;)
IMGP6789-001

 

 
この他、店内には穂竜、日本オランダ、メダカなども居ましたよ~

 

残念なことに現在大阪には、
大阪らんちゅうの愛好会はないんだそうです。

愛知県豊川市の向坂養魚場に事務局を置く、
大阪らんちゅう愛好会が唯一の存在でしょうか。

店主さんは「いつかは地元・大阪でも」とお考えだそうで、
頑張ってほしいと思いました。

 

大阪らんちゅうの魅力を完全に理解できたわけではありませんが、
機会があれば、もっといろんな魚を見たいし、
豊中養魚さんにもまた行ってみたいと思いましたヽ(´ー`)ノ

 

 

あ、そうそう。
ズンドコ旅の相棒、kiyosi君(高校の後輩、金魚興味なし)は
「このお店、マニアックすぎですわ~」と圧倒されつつ、
店主さんとは虫について雑談してました(笑)

やるな~(  ̄ー ̄)

 

 

旅レポートは続きます。

 

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いきなりディープ大阪!(1)関西ズンドコ金魚旅

 

 

私は体調まだまだですが、

下の娘は少し御飯が食べられるまでに回復。

 

新規導入した金魚は、元気にバケツで泳いでます。

この寒い中、元気で居てくれて良かったε-(´∀`*)ホッ

 

 

さーて、1月18日~20日の2泊3日の関西プチ旅行。

レポートを開始。

タイトルは2013冬・関西ズンドコ金魚旅

今年初遠征ですヽ(´ー`)ノ

 

 

【1日目】

 

午前9時すぎ、特急しおかぜで松山市を出発。

そうなんです。

今回はJRでの旅。

 

瀬戸大橋を渡る途中での風景デス。IMGP6701

 

 

@まつやまは現在、勤務表に基づいた仕事をしてまして。

暦通りの仕事ではないため、

たまーに思わぬ連休があったりしますヽ(´ー`)ノ

 

 

1月中旬に3連休をもらえたので、

大阪でアートアクアリウム展を見よう!というのが

旅の主目的。

 

 

このアートアクアリウム展。

六本木ヒルズで2007年から夏限定で開催された

「スカイアクアリウム」というイベントが元になっているようです。

 

アートにまったく造詣の無い@まつやまからすると、

バブリーな匂いがしなくもない(笑)

 

 

アートアクアリウム展は東京でまず開き、

その後、イベントごと関西に持ってくる、って感じで

これまで京都、神戸でも開かれてます。

2012年はまず東京・日本橋で開かれ、

年末~年明けに大阪・心斎橋大丸での開催。

 

 

テレビやいろんなブログで取り上げられてきたので、

だいたいどんな内容かは知ってましたが、

アートとはいえ、金魚をインテリア的に使うという手法に

懐疑的な気分を当初から持ってました。

でも、「見てもないのに決めつけちゃいかん!」でしょうし、

なんにせよ金魚がアピールされるなら

前向きに捉えるべきとも思い、

いつか見てみたかったんです。

 

 

このイベントは私が関西に滞在する間、

毎日やってるわけですから、

焦って行くこともあるまい、と。

(この判断が間違いだったのは、皆さんご存知の通りw)

 

 

 

というわけで、新大阪に到着したのが午後1時すぎ。

高校時代の後輩、kiyoshi君と待ち合わせ、

彼の車でGO!

 

 

kiyoshi君は金魚にまーったく興味なし。

しかし、これまでも私が車以外で関西に行った時は、

運転手になってくれてました。

 

 

これも、ひとえに@まつやまの人徳でしょうかね(  ̄ー ̄)

 

 

なのでkiyoshi君は金魚を1尾も飼ってないのに、

大和郡山を中心に金魚屋さんを10軒ぐらい回った経験があるという、

ちょっと特殊なポジションにいます(笑)

 

 

 

この日の1軒目は大阪某所。

すぐに到着したのですが…

ノボリや看板が無ければ見過ごしてました(゚Д゚;)

 

IMGP6704

 

 

この写真だけで店名が分かった人は、

関西でもよほどの金魚通ではないかと(笑)

 

外観は完全に民家。

おせじにも新しいとはいえない・・・

レトロというか、アンティークというか、

ボ○いというか(゚Д゚;)

 

・・・いきなりディープなお店に来ちゃったな~

 

 

しかも無人!

 

来る前に何度か電話したのですが、

繋がらなかったので、直接訪問したのが裏目に(´;ω;`)

 

 

戸を叩いても、

大声で呼ばわっても、

誰も出てこない。

 

 

雪が舞う凍てつく道端で、

kiyoshi君の冷たい目線を受けながら、

一服することに。

 

 

実は旅に出る直前、

関西のある金魚店さんに電話したところ、

「今は休業中なんですわ」との答えが(´;ω;`)

ちょっと楽しみにしてたお店だっただけに、

がっかりしたのですが・・・

 

この旅行がズンドコになる予兆だったんですねぇ。

 

 

1軒目からまさかの空振り!

 

 

あまりの寒さにタバコの火を消して、

車に戻ろとした、

その時でした。

 

 

「お待たせしましたな~」

 

 

バリバリの関西イントネーションとともに、

笑顔のオッチャンが自転車で登場。

 

 

そう、このオッチャンが、

このディープな金魚屋さんの店主さんなのでした。

 

 

私が愛媛から来たと告げると

店主さんは「そりゃまた遠いところから!」と喜んでくださり、

さっそくメーンの金魚を洗面器に掬って見せてくださいました!

IMGP6712

 

 

この魚種について、

店主さんのディープなトークが展開されるわけですが、

つづきは次回!

 

 

 

 

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